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【啄木鳥探偵處】原作小説とアニメの違いは?原作者についても

啄木鳥探偵處の小説を読んだ感想と、アニメを見た感想を交えながら、原作小説とアニメの違いについてまとめています。

 

【啄木鳥探偵處】原作はあるの?

 アニメ「啄木鳥探偵處」の原作は1999年に東京創元社より発売された同名小説です。

同小説の第1話として収録されている「高塔奇譚」は第3回創元推理短編賞を受賞した作品です。

また、2008年に創元推理文庫で文庫化されています。

 

【啄木鳥探偵處】原作のあらすじ内容は?

 明治42年の東京。

東京朝日新聞社の校正係の啄木は家族を養うため、副業で探偵「啄木鳥探偵處」を営んでいました

その頃浅草では、毎晩凌雲閣にあらわれる幽霊が話題になっており、 凌雲閣の経営者から幽霊騒動の解決を依頼された啄木は、友人の金田一京助を助手にして事件の捜査を行います(「高塔奇譚」)。

 

 第2話の「忍冬」では、千羽屋の人気役者の橘屋乙次郎が、活人形”金銀花”に喉笛を食いちぎられたかのような無残な姿で遺体となって発見されます。

第一発見者で同じく千羽屋の結城泉若が自供し逮捕されます。

しかし、泉若の恋人で女子学生の横山季久が納得できず啄木に調査を依頼します。

 

 他にも「鳥人」「逢魔が刻」「魔窟の女」など、短編5小説が収録されています。

 

【啄木鳥探偵處】原作とアニメの違い

 まず大きく違うのは、小説では啄木には妻子がおり、新聞社の校正係として働く傍ら、副業として探偵を行っている点です。

金に困っている点は同じですが、アニメの方が歌人という実在の石川啄木により倣った設定になっています。

他にも、推理をもったいつけて言う啄木と、それに踊らされる京助という図は原作でもアニメでも同じのようですが、アニメの方が啄木はより子供っぽく、京助はよりおどおどした感じですごく親しみやすく描かれていると思います。

 

また、小説のメインキャラクターは石川啄木と金田一京助だけですが、アニメ版はオリジナルキャラクターがたくさん登場します。

全員実在の文豪をもとに作られたキャラクターなので、そこがアニメの見どころです。

アニメの第一話は、金策に困った啄木がある事件を解決したことをきっかけに「啄木鳥探偵處」を開業する話からスタートしますが、小説でも探偵業開業のきっかけとなるような事件は描かれているものの、これはアニメのオリジナルストーリーとなります。

アニメでは全てではありませんが、オリジナルの事件が登場するようなので、原作を読んだ方も楽しめると思います。

 

また、小説は、場面設定が実際の時代背景に基づいて書かれています

第三話の「鳥人」では大逆事件に触れるなど、詳しい人はもちろん分かりやすい言葉で書かれているので、詳しくない方でも楽しめるようになっています。

それは実はアニメも同じで、第一話を見るだけでも出会い茶屋新聞縦覧所など明治に実在した場所が登場します。

 

また、小説を読んだ方は末尾にある解説をぜひ読んでみてください。

小説「啄木鳥探偵處」の面白さが分かりやすく解説されています。

その上で小説を読み直すとより面白いですし、その上でアニメを見ると更にこの作品を楽しむことができます。

 

小説では、病に侵されてしまった啄木の代わりに京助が代理で探偵を行う話であったり、最終話では啄木が若くして逝ったあとの京助の回想録として描かれてあったりします。

アニメでもストーリー全体が京助の回想として語られているような描写があり、そこは原作に倣っているのかもしれません。

 

また、小説の最終話ではアニメでも登場する吉井勇(後の江戸川乱歩)が登場します。

啄木の死後当時を思い返していた京助が、当時出会った学生が若き日の江戸川乱歩だと判明しとある事情で慌ててしまうといったような展開があります。

アニメでは啄木と京助と親しい設定とされていますが、啄木死後の京助とどのような絡みが描かれるのか楽しみです。

 

啄木鳥探偵處の話はどれも、事件解決までに出てきた伏線を全て回収していくように、一切無駄のない話の構成が特徴的で、一つ事件が解決するたびに読み返したくなってしまいます。

小説では、その気持ちを京助と一緒に味わうことができるので、啄木の華麗な推理により感心してしまいます。

小説もアニメも大きな設定や作品の雰囲気は変わりませんが、小説では細かな描写、アニメでは絵での描写があり、小説にはアニメにない良さが、アニメには小説にはない良さがあります。

ぜひアニメだけでなく小説も読んでみてください。

 

【啄木鳥探偵處】の原作者は伊井圭さん

 原作者の伊井圭さんは、1996年にアニメの原作小説「啄木鳥探偵處」に収録されている「高塔奇譚」で第3回創元推理短編賞を受賞しデビューされた小説家です。

「啄木鳥探偵處」の他にも「飾り花」(講談社)、「仮面の義経―迦桜羅の面に秘められた謎」(イーグリパブリシング)がなどの作品があります。

 

まとめ

今回はアニメ「啄木鳥探偵處」の原作について紹介していきました。

原作は古い言葉が多く、他のアニメ原作となるような小説とは違った雰囲気のある文章ですが、文章はそれほど難しくなく、とても読みやすい小説でぜひおすすめです。

アニメで出てくる街の雰囲気をイメージしながら読むとより楽しめると思います。

 

また、アニメでも啄木が歌を詠んでいましたが、小説でも同じよう歌を詠むシーンが出てきます。

アニメは歌を詠む声が醍醐味の一つだと思いますが、小説では歌の解釈が現代語で丁寧にされており、苦手な方でも楽しむことができます。

もっと啄木鳥探偵處のストーリーを見てみたいという方は原作も読んでみてください!